助手席の女

小さな街はどこまでもお盆休み

午前11時の立体駐車場は
助手席の女でいっぱい
当たり前のように
ドアを開けて乗り込む
ここは私のものよ！・・・て。

平日にはあくびしながらお化粧運転
しているの？
そんなあなたのことを
運転席の彼は知っているのかしら？

エスカレーターで
他の女を見つけたときには
すぐさま身体をよせている。
自信の無さの裏返し。
あまりにもステレオタイプで
そんなカップルを見ることに慣れてしまった。

無意識のうちだから　意地悪じゃないから
沢山仲間もいるから
あなたの男版もちゃんといるから
だから安心して悩まないで
そのまま幸せな女でいてください。

ひねくれたかったんです、私。