信号待ち

2003年12月4日
目の前に広がっていたのは
何かを背負って重そうな
ほんのちょっとマゾ的な
灰色の群れ
朝だというのに
薬をのんだみたいに
静かに整然とうつむく群れ

言葉によってできた傷を
癒してくれるものは
やはり言葉さ

「何か言いたいよ
だけどいまは
届かないんだな」

私はただ
水槽に閉じ込められた魚のように
ぱくぱく口をあけて
冷たい風に小さく震えてみたり
真っ青な空に目を細めたりして
抵抗するしかなかった

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